バージョン1を無事納めて、お客様の評価を待っていたところ、営業から急な呼び出しがあった。ある機能の動きが全く想定と違うというのだ。
要求通りだと取り交わし文書を見せるが、このままでは困るとの一点張りだ。営業が引き取り、とりあえず費用面は置いておいて、対応してほしいと上からの指示が来た。
請負チームの担当部分だった。今まで仕様書通りに、工程がきつい中、頑張ってもらったのに、変更の件はいいづらかった。
請負チーム3名に集まってもらい。今回の件と変更方針と納期対応について説明した。
部下2名は、不満顔だった。1名は、その納期では無理とあきらめた感じだった。リーダさんは黙って目を閉じていた。リーダさんは、目を開くと、「4人チームで行きましょう。」と僕の目をじっと見つめた。
何のことかわからない。彼女は続けて、「主任さんもコード書けますよね?ならちょっと手伝ってもらいます。」と言ってきた。僕もやってもらえるなら、拒否する理由がなかった。
「あと、この方法は、難しいので、こっちの形ならいけると思う・・・・・・」
ギリギリの日程調整とこれならいけるという修正方針の発注元との交渉を任された。
ギリギリの日程として14日納品がデッドラインとなった。社に戻って、リーダさんに修正方針がこちらの要求通りに通ったことと日程はギリギリまで延ばせたと伝えた。
「頑張ったね。」と言われた。続けて「次はこっちの担当を。」と容赦なかった。
4人チーム体制が13日まで続いた。最後のテストが終わるのが、21時くらいだった。
「できたー! 終わったー!」という達成感を迎えることができた。次の日納品があるので、4人で休憩室に行き、自販機の缶コーヒーで乾杯をした。 14日は、僕と営業が納品と説明を行い。機能確認が終わって解放されたのは、夜中近くなっていた。この日は、評価を待つだけだったので請負チームには休んでもらった。