次の日から彼女がインしなくなった。僕は、あの後、彼女に会えていないので、彼女にマスターの気持ちを伝えていない。彼女は、気が付いていたのかもしれない。マスターの気持ちを。
彼女の不在は、FCの雰囲気を一気に悪くした。サブマスのフレンド組が、この件で、あからさまにマスターを非難するようになったからだ。彼女がFC運営の運営面を一手に引き受けていたので、FCのすべてが滞った。そう、彼女も理想の後輩を演じていたのかもしれない。組織を円滑に回すのは、それなりに苦労があったと思う。僕はそれにのほほんと乗っかっていた。自分の役割を理解も演じもせずに。
彼女が戻らないまま、数週間が過ぎると、フレンド組のほとんどがFCを抜けていた。固定も解散していた。公募組は、無関心なのか、逃避なのか、いつもの通りの日常を過ごしているように見えた。ここでも中途半端な自分を恨んだ。フレンド組なのに、なんの行動せず日々を過ごしている自分を。 人が減ったので、マスターが唐突にFCのメンバ募集を始めた。これが引き金だったと思う。彼女がキャラクターを削除した。