また明日と言ったけど、今の私に明日、ログインする勇気はない。私には現状を変える力もないし、方法も知らない。ずっと、いつもの通り過ごしてやり過ごしていた。目をつむり、じっとしていれば、自然と明日は、毎日来ていた。私には黙っていても明日が来る。それは当たり前のこと。そう思っていた。
彼がいなくなって私は悲しい。もし彼がいて、私が突然いなくなったらやっぱり彼は悲しむだろう。悲しませちゃだめだよね。彼がずっと悲しみ続けるなんて嫌だよ。悲しんだままで彼の明日が来なくなる日が来るのなら、いっそ私のことなんて忘れてほしいよ。きっと彼だって、ずっと私が悲しんだままがうれしいはずがない。私、何を怖がっているのかな。今、私がしたいことをするのに何かためらう必要があるの。今、笑っちゃダメなの。今、楽しんじゃだめなの。今、喜んじゃダメなの。私は、何度も何度も自分自身に問いかけた。
私は、彼を待つ間、ずっと悲しんでいれば、彼を忘れないと、そう信じてるだけだよ。私が変わらなければ、彼も変わらないと思っているだけだよ。でも止められないよ。時間は。もう十分悲しんだよね、私。だからね、もう、許してあげる・・・・。
それから、新しいIDに挑むときのように、明日、ログインする自分の姿を想像してみた。いつもの自分の姿しか浮かんでこなくて、笑いが込み上げてきた。滑稽すぎて、私の顔は、笑いとともに涙と鼻水でぐしゃぐしゃになった。いつもの私のまんまじゃん。ここから出るのに特別ななんかなんて必要なかったんだ・・・・。