合コン

長谷川を見つけると、そこに、5人が座っていた。女性3人と男性2人が対面で座っている。合コン?聞いてないよ。異業種交流と聞いていた僕は、戸惑った。長谷川の隣の空いている席に座った。前の女性が少し怒っている風で長谷川に「同期の飲み会と聞いたんだけど。」
長谷川が、前の女性をさし、「いや、受付の沙耶ちゃんが、僕の同期の女性が一緒ならいいよというから。」続けて、僕を指して「こいつは、大学の同期、月島君です。」といきなり紹介された。
「どうも、月島です。」なぜか、僕の自己紹介から会が始まった。
長谷川の隣の男性と僕の目の前の女性は、長谷川の会社の同期だった。他の女性二人は、長谷川の会社の受付とその友達だという。
数合わせで呼ばれたのか。長谷川はいつもこうだ。大学の時からノートを貸したり、レポートを手伝ったり。今でもゲーム内でのつながりがあり、縁が切れない。
僕は、対面で話すのが苦手と感じているので、適当に飲みながら、黙って話を聞いていた。目の前の彼女は、坂本さんというらしい。趣味の話になったが、僕の趣味は、ここでは、言いたくなかったので適当に映画鑑賞とか言ってみた。坂本さんから、最近何見ました。とふられたので、適当に、あらすじを知っている最近の映画を言ってみた。それがツボに入ったのか私も観たと感想をしゃべりだした。僕は見ていないので適当にそうですねとか相づちを打つしかなかった。
長谷川は、スポーツもやっているのでその話をするのかと思ったら、僕とやっているゲームの話をしだした。メタとか仮想世界とかSFに興味があるのか坂本さんも興味を示していた。ゲーム内の対戦をE-スポーツのように語る長谷川をみて話は組立次第だなと感心した。僕にはできないけど。飲み会が終わり、2次会へという流れになったが、僕は、失礼した。坂本さんも帰るという。他の4人は次の店に消えていった。坂本さんは、「酔い覚ましにお茶でも飲みながら、映画の話しませんか。」と言ってきた。僕はもう対面での会話に限界を感じていたので、なんとか、それを断って、帰宅した。

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