クエスト7-急襲

島では、戦闘が始まっていた。島での取引のため海賊船内には、多くの賊はいなかった。しかし、島には、粗末な建物しかないため、上位幹部は船で寝泊まりしていた。
島の方から火の手が上がった。
黒渦団との戦いの中で、賊が火をつけたのだろうか。
そんな混乱の中、上位幹部を助けるためか、船長も船に上がってきた。船長は、目立つ海賊風の帽子をかぶり、口元を布で覆い隠していた。火事の煙を避けるためなのだろうか。
イエロージャケットの彼女は、賊の中に、弟の姿がないか探していた。いない。趣味の悪い高級そうな服装の賊がいた。彼女は、その上位幹部を見て重要人物と思い、後を追った。短弓の射程に入る。射る、外れた。そこに後ろから声が、「おいっ」、船長だ。こちらもかなりの重要人物のようだ。と思ったが、完全に敵に挟まれた格好になった。船長が、銃を向ける。上位幹部も銃を引き抜こうとしていた。野性的な勘で時間差から船長が先と勝手に体が動いた。1本目を射ると同時に銃声が聞こえた。矢は命中、すかさず2本目を射る。2本目は、船長の胸を貫いた。船長はその場に崩れ落ちた。「後ろから撃たれる。」と思いすかさず、次の矢を引き抜く、「間に合わない。」と同時に彼女後ろで人が倒れる音がした。上位幹部が撃たれていた。船長の玉は、上位幹部に当たったのだ。運が良かったのか。船長に駆け寄り状態を確かめようとした。その眼には見おぼえがあった。懐かしい見覚えが。口元を覆う布をずらす。知った面影、弟の面影がそこにあった。船長、弟は、既に絶命していた。目はかすかにうるんでおり、口もとは微笑んでいるように見えた。混乱の中でも彼女は、その場に座り込み、これ以上動くことができなくなった。僕も、彼女を守るためにその場から離れることができなかった。
複数個所からの同時奇襲上陸作戦が奏功し、黒渦団が各所を制圧しつつあった。
しかし、時はすでに遅く、最後のクリスタルは、島から持ち出されサハギン族の司祭の前に置かれていた。そして、リヴァイアサンが召喚された。

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