ハルオーネ

クルザス中央高地
供物はできた。私たちは巡礼のスケジュールを立てた。1日1か所しか回れない。最速でも12日間かかる。二人のリアルの都合と、エオルゼアの都合を合わせて、巡回日程を立てた。日程は、FCフォーラムで公開され、FCメンバならだれでも見ることができた。
1か所目のハルオーネの石碑に向かう。二人で石碑に向かい祈りをささげた。
帰ろうと思い振り向くとFCメンバの1人がいた。
「覚えていますか。マスター。あなたがFCに加入した日のこと」
「いや、はっきりとは覚えていません。先代マスターに誘われて加入したのは覚えています。」
「先代マスターからあなたの加入の話が事前にありました。対人関係で喪失の経験があることも聞いていました。僕たちは、先代マスターの“今日を大事に、今日を楽しむ”のモットーは頭では理解していました。でも正直、難しい人が来るのかなと心配していました。あなたの挨拶を今でも覚えています。“正直に言うとまだ、落ち込むことがあります。そんな時は、泣きます。素直に。一通り泣いたら、その後、笑います。いつものように。だから僕が泣いていても気にしないでください。”でした。驚きました。初めのあいさつで泣くと言った人は初めてだったので。でも考えてみれば、僕だって泣きたくなる時はありました。誰にだってあると思います。泣いてもいいんだ、その後、笑えればいいんだと気が付きました。あなたから教わったことです。それだけです。では。」とテレポして去っていった。
マスターは黙ったままだった。
そんなことがマスターにあったんだ。一緒に泣いていてくれてたのかな、あの時。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です