トラブル

2ボス戦前も同じだった。2ボスが終わるとやはり、もう一人のDPSは、カコちゃんより先に進む結局、3ボス前まで雑魚をまとめてしましった。やはり、僕はここでもカコちゃんを見る余裕はなく、ひたすら攻撃に専念した。もう一人のDPSは、雑魚が殲滅されると一人で、3ボス部屋に入る。すると僕には、ムービーが始まった。カコちゃんには初見だからムービー見てていいよと言われていた。だからそのままムービーを見ていた。「・・・閉鎖される・」とかのメッセージが出ていたが、僕には意味が解らなかった。ムービーがあけると、ボスと戦ってるのはDPS1人だった。すでにひん死の状態だった。カコちゃんとヒーラーは、部屋の外で僕を待っていた。戦闘エリアに転送するメッセージが出たので、僕たちもボス戦に加わった。加わったけど、もう一人のDPSへのヒールが間に合わず倒れてしまった。ヒーラーは、蘇生をおくったみたいだけど、DPSは起き上がらなかった。みな、黙ったままだ。低レベルのIDなのでタンクとヒーラーがいれば、DPSが一人でも何ら問題はなかった。ちょっと時間がかかったけどボスを倒せた。僕は、またムービーに入った。
ムービーから戻ると、カコちゃんだけが残っていた。ヒーラーの「クリアおめでとう」と言うメッセージはチャット欄に残っていた。

「クリアおめでとう。ちょっと嫌な思いさせちゃったね。」とカコちゃんから言われた。
「カコちゃん。あんな状況でもちゃんと対処出来てすごい。」と僕が言うと。
「私じゃなくて、すごいのはヒーラーさんだよ。ヒーラーさんがちゃんと支えないとこのレベルのタンクはもたないんだ。」とすまなそうに言った。
僕は状況が良く理解できず、黙ったままだった。
「わたしは、ロール放棄しない主義なんで、先釣りにはつきあうんだよ。ヒーラーさんがついてこられる以上はね。でも3ボス前のムービー待てないのはちょっと許せなかった。ベンタ君がいるのわかってるのに、つっこむから。」
「ごめん。僕が負担掛けちゃったかな。」
「ベンタ君は何も悪くないよ。」
カコちゃんは、優しくて、かっこいいと思った。

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