自キャラを操作しているときの心が男の心なのか、まだよくわからなかった。だから、山田君とは、会わないようにした。カコちゃんの女性キャラを意識するため。山田君は男性だから。男性らしさってなに。私が男性に求めてるもの。やさしさ、強さ。でも、カコちゃんは、強くて優しい。女性キャラなのに。
僕は、新しいIDに挑むたびカコちゃんに同行をお願いしていた。そんな時、カコちゃんからCWLSへの加入を勧められた。カコちゃんが、私もいないときもあるし、連絡取合うのにも便利と言われた。トラブルの件もあって、カコちゃんは、私に付き合うのが面倒になったのかもと思った。
そのCWLSは、初心者支援と相互支援を目的としたものだった。僕は、当然初心者の支援される側だ。カコちゃんは、ここでリーダーをやっていた。
「私が初心者の時にいろいろ困ったので、初心者を支援するためにフレンドとこのCWLSを作ったんだよ」と教えてくれた。カコちゃんは、私に付き合うのが、面倒くさくなったわけじゃなかった。
カコちゃんは、リーダーをやるなんて、すごいなと思った。リーダーとして僕に、挑みたいIDの募集の仕方を教えてくれた。まあ、単純なだけど、挑みたいID、初見かどうか、募集したいロールやジョブと人数くらいをCWLSチャットに流すだけだった。
次の日、さっそく募集を出してみた。ちゃんとカコちゃんもパーティに参加してくれた。なんか安心した。