男の心

「実は、3か月前、その時付き合っていた彼にふられた。突然。つい先日、その彼からSNS に連絡が来たんだよ。まだ返事してない。どうしたもんかな。と思って。相談。」
「好きにすればいいじゃないですか。」と身もふたもない回答が来た。
「いや、今さら自分がふった女に連絡してくる男の気持ちがわかんないから聞いてるんだよ。ルカ君にも相談したよ。」
「僕もわかんないですよ。ベンタ君の男の心が知りたいという気持ちは、理解しました。」
「まだベンタでもわかんないだよ。だから、カコちゃんじゃなく、山田君に聞いてる。」
「僕はそんなことしたことないんで、わかんないです。一度壊れたもは、戻らないでしょ。普通は。ルカ君は、何と言ってました。」
「ルカ君は、私の価値に気が付いたか、寂しいか、新しい彼女に振られたかのどれかだって。」
「僕もそう思います。」
「やっぱりそうなん。寂しいか、新しい彼女にふられたのなら、復縁なんて考えられないよ。私の価値に気が付いたのならちょっと考えようかな。でもそこが確かめる方法がわからない。」
「じゃ、ほっとけばいいじゃないですか。価値に気が付いたのなら、また連絡して来ますよ。寂しいだけなら、他に行くでしょ。」
確かに。
「そうだね、でも、この件でなんにもしないと落ち着かないよ。」
「なら、女をふった気持ちを知ればいいんじゃないですか。カコがあの話受けてあげますよ。付き合う話。」
「だめだよ。そんなの、カコちゃんをふるなんてできないよ。あんだけ世話になってるのに。」
「いいよ、出来レースみたいなものなんだから」
「まだ問題あるんだよ。ルカ君、カコちゃんのこと誤解してる。いやしてないか?」
「どういうこと」
「カコちゃん。中身の性別明かしてないでしょ。ルカ君は、大人な女性としてあこがれてる。ベンタがカコちゃんと付き合ったら、多分殺されると思う。」
「カコの中身を隠してるわけじゃないけど、はっきり言ったことないね。言う機会もないし。でもどうせ別れるんだから良いじゃない。」
結論が出ないまま、昼休みが終わった。

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