反撃作戦

次の日、また僕たちは、ウルダハの冒険者ギルドに集まった。着ぐるみも来ていた。事前に眼鏡女子から着ぐるみが来たら、1時間くらい適当に雑談して、解散するように言われていた。ウサ男は、眼鏡女子から何も言われていないようで、ああだこうだうるさい。着ぐるみは、昨日のように運営が絡む話になると、それは無理でしょうとあきらめさせる作戦のようだった。僕と眼鏡女子は、ウサ男を適当にあしらって今日は解散とした。


解散した後、また数分後に、眼鏡女子からTellが入る。また、淡い期待を感じた。
「いろいろ考えましたが捨て身作戦しかないですね。」
眼鏡女子が切り出した。
「私がおとりのサブキャラを作ります。サブキャラにFCハウスを購入させます。」
「作戦は、こうです。まず、なるべく値切ります。それから、最初に半額だけチェストに入れます。残りの半分は、マスター権限が移行した後に支払いとします。」
「それじゃ買戻しじゃないですか。1000万なんて大金持っていませんよ。」
「当然、マスター権限が私に移った時点で、着ぐるみは除名しますので、ミコッテ女子に渡るのは半額です。」
ここで問題の資金について眼鏡女子が僕に聞いてきた。
「問題は、1000万近いギルを用意する必要があります。持っていますか?」
「当然持っていません。」
「ですよね。今回は私が用立てします。必ず返してもらいますから。」
眼鏡女子が女神に昇格された瞬間だ。
「マスターさんだけに、明日、サブキャラの姿を見せます。ウサ男は、本物なので絶対に言わないでください。」
本物とは、本当のバカのことらしい。僕もそう思う。

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