友達はできた。でもかかわり方がわからない。当然、こっちからなんの連絡もしない、できない。
今日もいつものルーティンを回す。ダンジョンを申請。もう申請に悩むことはない。なれた物だ。それだけ、この世界になじんだということである
いつものように、あいさつし、うまくなりたい(うまく見られたい)とスキルを回す。
終わった。報酬をもらって、ダンジョンから出るのだが、僕は、操作が遅いので、いつも最後になり、僕が出るときには、誰もいない。
でもこの日は違った、だれか残っている。しかも、ぴょんぴょん跳ねている。名前を見ると、あの時の彼女だ。固まっては、ダメだと、「お疲れ様」とあいさつした。
会話が始まった。あの時はありがとうと、またお礼を言われた。助け合うのがこのゲームの基本で特別なことをしたわけでないので、そこまでお礼はいらないと伝えた。
こんな偶然があるんだねと、初めて画面の前で笑った。ストーリーで笑うことはある。当然、楽しいから続けているんだ。 でも、人とのかかわりで笑ったのは初めてだ。なんか新しい気持ちが沸き上がったことを感じた。ダンジョンで長話もなんなので、ちょっと話して、ダンジョンを出た。ダンジョンを出ると、それぞれ、ダンジョンに入る前の場所に戻るので、その時は、そのままわかれた。