ほぼFCハウスの庭にいるのでマスターと話しをすることが増えていた。同じ時期に始めたようで、同じ時期のストーリーやイベントの話ができて楽しかった。結構難しい戦闘もソロで挑戦していて、ゆっくりだがかなりのところまで攻略していた。
FCメンバの手伝いとかしていて、僕は、マスターには頼りにされているようだった。課金のプレイ期間の残りは、もう2週間くらいだった。そこにマスターから相談があった。
「シンキさん、うちのFCのサブマスやってもらえないかな。みんな戦闘面で頼りにしているから。」突然の要請で驚いた。
「いや、僕は、引退するつもりですから。」
「時間的余裕があるのなら、引退しなくてもよくない。ちょっと考えてみて。」
確かに、高難易度へのやる気を失ってるけど、この世界は好きなことに変わりはなかった。
「今すぐ返事できません。」と返した。