
低地ラノシア
この日も石碑に向かう。二人で石碑に向かい祈りをささげた。
プリムさんより後輩のFCメンバが待っていた。
「プリムさん、僕のこと覚えてますか。ここの上の丘でプリムさんに助けられました。まだ駆け出しのころで、町から離れた場所に来るのは、初めてだったんですよ。とりあえずFATEでレベル上げてたんですけど、FATEの敵とフィールドの敵の区別がつかなくて、たくさんの敵に囲まれちゃって、倒れちゃったんです。慌てて、操作わかんなくなって、倒れたまま、途方に暮れてました。そしたら、どこからか蘇生が飛んできて、起こしてもらいました。それがプリムさんでした。その時、チャットもちゃんとできなくてお礼とかも言えなくて、ずっと心残りでした。別れのエモートを決めて、飛び去って行った姿がかっこよかったです。名前を覚えていたので、同じFCに入れてもらいました。プリムさんは、あまりつるまない人なんで、これまでお礼いう機会がなかったんです。この場を借りて言わせて下さい。あの時はありがとうございました。」
「いや、べつに、お礼なんていいよ。辻ヒールは、私の趣味だから。」私の本心だ。
倒れた人を起こすのが姫ちゃんとしての私の信条だ。倒れてくれてありがとうと私がお礼をいいたいよ。