クエスト9 「祖母との対面」

次に僕たちは、リムサロミンサへ向かった。そこから船でコスタ・デルソルに向かい、祖母の行方を捜した。

踊り子の娘というヒントで、富豪ゲゲルジュの下で働いていることが分かった。

祖母は健在だった。事件経緯から祖母へは、夫婦の死も、孫の状況も知らされていなかった。ただ、突然音信不通になって、心配をしていた。

しかし、豊かでない生活で、鎖国中のイシュガルドへ向かうことなどできなかった。

初めて会う孫に戸惑いつつも、母親の面影を見たのだろうか、しっかり彼女の手を握りしめた。ここで、祖母は、彼女の母、自分の娘の死を知ることになる。

しばし、遠くを見つめ、涙ながら、孫をしっかり守ったんだねと娘を褒めた。

母から祖母に宛てた手紙を見せてもらった。そこには、娘の誕生といとおしい存在、将来の夢と希望がつづられていた。灯台守は、危なくつらい仕事だが、かなりの高額な報酬であり、将来は、娘のためにも温暖なところで商売を始めたいと書かれていた。 祖母は、近くに娘が好きな場所があって、いつもそこで踊りの練習をしていたと教えてくれた。そこに帰ってきているかもしれないから、娘、彼女の母に会いに行ってほしいと頼んだ。

クエスト8 「誕生」

はぐれ竜と夫婦の交流は、その後も続いた。ある日、迷信が真実となった。子供を授かったのだ。その知らせを聞いた、はぐれ竜も子供に会うことが楽しみであった。ほどなくして子供が生まれた。竜からしたら小さくか弱いその存在に畏れおののいた。

遠くから眺めることしかできなかった。もう少し大きくなったら触れることができると次の再会を楽しみにしていた。

その再開の日に悲劇が起こった。夫婦が盗賊に襲われたのだ。人里離れた僻地に金目の物などない、盗賊もほとんどいないこの場所にただ通りがかったたちがわる連中に目をつけられてしまった。

竜は遠くに、夫婦が赤ん坊をかばうように守っているところを襲われる様子を目にした。

竜は怒り狂い、盗賊を残らず八つ裂きにしてしまった。その静寂の中で赤ん坊の泣き声だけが響いていた。竜は、残された赤ん坊を助けることを考えた。

人を呼ぶことにした。警備の兵士に自分を追わせて赤ん坊を発見させたのであった。

はぐれ竜は、竜の世界にも戻れず、人へも絶望し、一人孤独に十数年間過ごしてきた。この出会いで初めて娘と直にふれあった。他者との交流は、あの事件以来となる。

人にとって竜は恐ろしい物、娘にとっては、人でさえ恐ろしいものだった、竜は未知の物だった。竜を触れ、抱き合った。竜は、暖かかった。少しだけ彼女の心を閉ざしている氷が溶けたように思われた。

それから、はぐれ竜は、母親との交流の話、母親の生い立ちの話を始めた。母親は、ワインポートの出身で、その後、祖母は、コスタ・デルソルで仕事をしていると教えてくれた。母親は、東ラノシア出身のヒューラン ミッドランダーだったことがわかった。 はぐれ竜とは、またの再会を約束して別れ、僕たちは、イシュガルドに戻った。

クエスト7 「竜の鱗」

次の手がかりは、竜の鱗だ。鱗からは、わずかなエーテルが感じられ個体の特定が可能ではないかとのことだった。

竜の鱗をもって高地度ドラヴァニアの聖竜の眷属に会いに行った。ここで、16年前ころから1匹の邪竜の眷属がはぐれて暮らしていることを教えてくれた。はぐれ竜に会いに行った。はぐれ竜は、娘を見るなり、大きな咆哮をあげた。威嚇でも恐れでもない、喜びの咆哮と感じられた。そして、はぐれ竜から、事の顛末が語られることとなった。

若い竜は、イシュガルドとの戦いで、傷つき、仲間からはぐれ、クルザス西部高地の陸灯台付近で動けなくなった。

クルザスには、狼やクマなど凶暴な野生動物がおり、若い竜は死を覚悟した。 そんな時、灯台守の夫婦に発見され、竜は、傷の手当てを受けた。夫婦は、戦争には無関心だった。異端者ではなかったが、ある迷信を伝え聞いていた。夫婦は、子供がいなかった。ここにきてすでに4年くらい過ぎたが子宝に恵まれなかった。竜の鱗には、子供を授ける力があるという迷信だ。完全な迷信だ。竜にそんな力はない。しかし、竜はそのおかげで助かった。お礼に、夫婦に、はがれかけた鱗を与えた。しばらくして飛べるようになった竜は、ドラヴァニアへと戻っていった。しかし、人間に助けられたため、戦う意味を完全に失ってしまった。邪竜の眷属の本拠地には、戻らず、はぐれ竜となった。

クエスト6 「商人と踊り子」

遺品からの手紙は、母親の母親、つまり彼女の祖母とのやり取りのようだった。結婚をとがめる内容、子供が生まれたことに対するお祝いなどがあったが

リムサロミンサの消印はあったのでラノシアのどこかだと思われたが、祖母の住所がわかる情報は残っていなかった。

グリダニアの手形から調べることとした。まずは、グリダニアに向かい商人に手形を見てもらった。手形は、イシュガルドと北部グリダニアのフォールゴウトの通商手形だとわかった。フォールゴウトに向かいリムサロミンサの結びつきをヒントに昔の話を知っていそうな人に聞き込みを行った。

すると20年くらい前にリムサロミンサの踊り子一座の踊り子とイシュガルドの青年商人とが恋に落ち駆け落ち騒ぎがあったと聞いた。

二人はそのまま、イシュガルドに渡ったとのことだった。イシュガルドの青年商人を知る彼は、誠実でよい人柄だったが、両親を早く亡くし 天涯孤独で、商売に励んでいた。早く家族が欲しいと語っていたようだ。父親は分かったが父方の関係はここで途絶えてしまった。

クエスト5 「両親の遺品」

彼女の心は、硬く冷たい氷に閉ざされていた。当然だ。異端者の娘とさげすまれ、誰とも交流がないまま育ってきたのだから。

しかし、幽閉されていた時より解放されてからの彼女の方が生きる意味を見失っていた。いきなり、何者かを決定づけられていた環境から、何者かが曖昧になった環境に急に放りだされたのだから。自分は何者か、なんで生まれたのか急に知りたくなった。彼女をそれだけが動かしていたのかもしれない。まずは、発見された場所に向かおうということになった。

陸灯台は、ルザス西部高地の北部の低い丘の上にあった。高地ドラヴァニアとアバラシア雲海、イシュガルドを結ぶ交通路の指標となるためだ。 そこには、既に当時の様子はなく、何代も後任の灯台守が住んでいた。しかし、竜の話は、代々語り継がれており、夫婦の遺品が残されていることが分かった。竜のうろこ、何通かの手紙、グリダニアの通商手形があった。

クエスト4 「異端審問官」

兵士は、駐屯地に赤ん坊を連れて戻り、顛末の報告をした。駐屯地には、教皇庁から派遣されている異端審問官がいた。

状況から両親は、盗賊に殺されたと判断された。しかし、盗賊は、竜に襲われ、なぜ赤ん坊だけ助かったのか、しかも竜に導かれ発見された状況が憶測を呼んだ。異端審問官は、竜の行動をいぶかり、両親を異端者、赤ん坊を異端者の娘と断じて、教皇庁へ報告した。

赤ん坊は、教皇庁内の孤児院で育てられ、幽閉され続けることになった。

クエスト3 「始まりの出来事」

彼女を発見した当時の兵士が、雲霧街にいることを聞きつけた。彼女とその元兵士に会いに行った。

クルザス西部高地をいつものように警備していたところ、竜が1匹遠くに見えた。1匹だけだったので、駐屯地へ戻らず行方を追うことにした。

不思議なことに竜は高く飛び去らず、低空をとび、時折、地上におり休み休み移動していた。そのため、竜を見失うことなく追いかけることができた。

赤ん坊の泣き声が聞こえ、兵士がそれに気が付くと竜は、それを確かめたように飛び去って行った。

陸灯台の近く、そこには、両親の遺体と盗賊の無残な死骸があった。両親は、刀傷が死因である。赤ん坊は、両親に守るように覆いかぶさっていた。 盗賊は、明らかに竜に襲われ、体が引き裂かれていた。何があったかわからないが、兵士は、駐屯地へ赤ん坊を連れて帰った。

クエスト2 「幽閉生活」

彼女は自分のことをほとんど知らない。教育は、教皇庁から派遣された教師から一対一で受けていたと言った。読み書きはできたが、それを使う機会は、看守と言葉を交わす程度しかなかった。身の回りの世話をする大人は、話すことを禁止されているのか、異端者とは話したくないのかしゃべることはなかった。当然、面会に来る人もなかった。幽閉された狭い世界がすべてだった。

彼女は、突然何かがあってその状況になったのではなく、物心がついたときから、初めからその状態だったのだ。それが彼女の日常だった。生きたいとか死にたいとかそういうレベルの話ではないのかもしれない。竜と異端者の娘として生きることしかなかった。異端者の娘を演じることが彼女の生きる術だったのかもしれない。

看守から聞かされたことは、クルザス西部高地の僻地で陸灯台の管理と竜の監視のために赴任していた夫婦の家の近くで発見されたとのことだった。竜を追っていた、兵士に発見されたことだけが彼女を知る手がかりだった。

クエスト開始 「竜の少女」

このサブクエストは、竜詩戦争の中、幽閉された異端者の娘とされる少女が主人公だ。

竜詩戦争が終わり、竜との和解が高らかに宣言され、異端者も開放され始めていた。

その中に赤ん坊で発見され、16年間幽閉されて育てられた少女がいた。

竜の子と呼ばれる少女は、雲霧街の顔役のヒルダに預けられ、仕事のあっせんをうけた。

しかし、その仕事場でも差別にあって、虐待されていた。虐待されていたところを冒険者の僕が助けたことからこの話は始まる。

彼女の最初の言葉は、「お礼は言わない。だって私、異端者の子供だから。いじめられて当然。」だった。