エオルゼアにやってきました。ジェイシー クラッシュです。よろしくお願いします。
Jc Crash

エオルゼアにやってきました。ジェイシー クラッシュです。よろしくお願いします。
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Smithペアが最初のIDに挑むことになった。
サポートは、僕たちが務めることになった。タンクが僕で、ヒーラーが彼女、Sun君が槍術士で、Moonちゃんが弓術士だ。僕は、サポートに徹し、DPS二人に自由に動いてもらった。ゆっくり進めて、マップの全部を開けた。
IDの達成感が響いたらしくMoonちゃんは、完全にこの世界にハマってしまった。逆にSun君は、当初の目的を忘れず、マスターの素性を探ろうとしていた。
おかしなことに、マスターとMoonちゃんは、仲良くなっていた。女性同士だからだろうか。ミイラ取りがミイラになった感じだ。
Sun君は、そんなMoonちゃんに対して、目的を忘れないように言うと「違うよ。油断させて情報引き出すんだよ」と答えた。
ラールガーズリーチにつくと、青年が寄る予定の野戦病院に向かった。アラミゴもドマと同様に帝国から解放されていた。しかし解放戦争で、傷を負った兵士が多数残っていた。その中に、利き手を失った兵士がいた。既に傷はいえていたが、痛みが消えず、彼は、毎夜うなされていた。青年は、エオルゼアの痛み止めが彼には効いていないと考え。東方の痛み止め治療を行った。これが彼の体質にあっており、痛みが徐々に消えていった。青年は次の目的地、アラガーナヘ巡回医療に向かっていた。僕が手紙を届けるために青年を探しているというと、彼もお礼の手紙を送りたいと、なれない左手で筆をとり、震え、かすれ、曲がった字で、手紙を書いた。僕はその手紙を預かり、青年の後を追った。
FC募集記事に二人組の応募があったので、次の日の夜に、加入の面接を行うことになった。面接と言っても、FCの決まりや運営方針を説明する程度だ。
マスター=彼女から「マスターのHotです。よろしくお願いいたします。」続けて僕が「サブマスのJcです。よろしくお願いいたします。」とあいさつした。
「Sunです。よろしくお願いいたします。」「Moonです。よろしくお願いいたします。」とあいさつが返ってきた。彼女から一通りFCの説明が終わったので「何か質問ありますか?」と尋ねた。するとMoonちゃんが「あのー、お二人はどのようなご関係でしょうか?」と聞いてきた。僕たち二人とも予想外の問いに「・・・・」しばらく無言になった。僕から「パートナーです。ゲーム内では、相方とか、相棒とか。いろいろ呼び方ありますね。」
Moonちゃんは、何も答えず。心の中で“ぬけぬけと認めやがったよ。”と思っていた。
それより僕の方が疑問だった「二人のラストネームが同じSmithですが、どんなご関係ですか?」と聞いた。「兄弟ですか?」
Sun君が「いいえ、僕たちもパートナーです。」と答えた。
それを聞くと彼女から「男女トラブルを避けるため、パートナー関係は、公開しますので、ご了承お願いします。」
Sun君が「わかりました。」と答えた。
彼女は、「他にありますか?」と聞いて「今なくても。質問あれば、なんでも私たちに気楽に聞いてください。2週間の体験期間を設けますね。FCの雰囲気が合わなかったら、遠慮なく抜けてもらって大丈夫です。」
この日の面接は終わった。
Moonちゃんは、「私たち、パートナーだったんだね。」というと
Sun君は、「いやいや、怪しまれたのでとっさに。」
Moonちゃんは、それを聞いてない様子で「あの二人、ぬけぬけと不倫関係を認めたよ。」
と興奮気味に言った。
レベナンツトールでは、ドマへ戻らずそこへ残った同胞の検診を行ったとのことだった。その中に怪我をした小さい少女の姿があった。傷は大したことはなかったが、血を見たことで動転し、泣き止むことがなかった。青年は、迅速に止血し、丁寧に手当てした。青年の優しいまなざしで少女は落ち着き、泣き止んだ。少女が元気を取り戻した時には、青年の姿はすでになかった。少女に僕が彼に手紙を届ける話をすると、少女も手紙を送りたいと、覚えたてのつたない字でお礼の手紙を書いた。次は、ラールガーズリーチへ向かうとのことだったので、僕はその手紙を預かり、青年の後を追った。
テーマパーク内の一つの大きなコンテンツとしてリニューアルされたので、老舗オンラインゲームにはテーマパーク内の他のコンテンツから多くの新規参入があった。
僕のFCでも、若葉が増えたので新規組をFCに取り込んで支援しようという話になった。
FCの新規募集を出すことにした。若葉歓迎というキャッチコピーを入れた。
この時、Smith二人組は、どうやって、父であるJcと浮気相手のHotと接触すればよいか考えあぐねていた。何の接点もなく話しかけたら怪しくて警戒されるだろうし、そもそも、超初心者がベテランユーザと接触する機会は、町を歩いているときくらいしかなかった。
煮詰まっていたのでオフで集まってアイディアを出そうという話になった。
Moonちゃんは、偶然にも光士の勤務する会社の駅の隣駅にある花屋で働いていた。
花屋の終わる時間を聞いて、光士たちは、花屋がある駅の喫茶店で待ち合わせた。
情報収集ということで、僕たちは、ロドストをあさっていた。そこで、Moonちゃんがコミュニティファインダーに父親が加入しているFCの募集記事があることを見つけた。Sun君とその内容を確認した。“若葉歓迎”なので怪しまれることなく潜入できそうだ。二人でFCに潜入しようという流れで盛り上がった。二人組でコミュニティファインダーの募集に加入したい旨のコメントを入れた。
青年は、ドマ難民としてレベナンツトールに家族とともに渡ってきた。青年の両親は、東方医学の医者だった。青年は、両親から東方医学を学んでいた。
ドマが帝国から解放され、難民の帰国が計画されることとなった時、同時にドマとエオルゼア諸国との交流についても話し合われた。交流の一環として、留学が検討され、特に傷ついた国土の復興に貢献する分野が選択された。青年は、本人の希望と家族の後押しでイシュガルドへ医学生として留学することとなった。家族は、ドマへ帰ったという。別れ際に母親は、青年に対し「私たちのことは気にしないで、困っている人に寄り添える医者になって」と伝えた。執事によると青年は、非常に優秀で短期間にイシュガルドの医学を習得し、既に研修医として働いているとのことだった。執事によれば、まだ、研修の目的地のギラバニアへ旅立ったばかりだと言った。レベナンツトールへ寄ってからギラバニアへ向かうとのことだった。
僕は、急ぎ、レベナンツトールへ向かった。
リニューアルに合わせて、いくつかのサブクエストが追加された。僕は、クエストも試したくなり、その中のレター・モーグリのサブクエストを受注した。
配達員のモーグリから1通の手紙を託される。宛先の住所は、イシュガルドだった。発信元は、クガネ経由で、ドマからだった。宛先は、イシュガルドに医学生として留学しているドマの青年宛てだった。早速、留学先のイシュガルドへ向かった。青年は、ホームスティとしてフォルタン家の屋敷に下宿していた。フォルタン家を訪れ、執事に、青年との取次ぎをお願いした。すると青年は、不在とのことだった。手紙は、書留となっており、モーグリから必ず本人に渡すように言われていた。しかたなく、青年の行き先を尋ねた。近況とともに行き先が確認できた。
光士は、サービス開始を待つ間、VCでオンライン仲間に何となく、父親のことを曖昧に相談してみた。男性陣からは「浮気じゃないでしょ。」とあまり興味をひかなかった。女性の一人が食いついてきた。「これは、浮気の証拠を集めて、お母様へ報告必要です。懲らしめないと。」となぜか息巻いていた。
サービス開始当日に二人して、さっそくFF14に参加登録した。キャラを作る。潜入調査なので目立たない方がいいなと考えて、小さいララフェルの男女キャラにした。名前は、
男性キャラを、Sun Smith、女性化キャラをMoon Smithにした。完全に適当だ。もともとゲームをやる気がない。浮気調査が目的だ。月と太陽を名前にして。ラストネームは、システムからの出された候補をそのまま採用した。新しいシステムでもサーバの割り振りは同じだった。それを確かめ、父と同じサーバにキャラを作成した。
SunとMoonは、それぞれ、槍術士と弓術士を選択していた。同じグリダニアに降り立った。ゲームをまともにやる気もないため攻略情報も調べていない。キャラを作ったのだが、どこから手を付けてよいのかわからなかった。
光士は、アパートに戻ると、さっそく、父のやっているゲームの情報を調べだした。
自分がサブスクに入っている仮想テーマパークに来週、組込まれてリニューアルされることを知った。これなら簡単に父のやっている老舗のゲームに参加できそうだと思った。
サービス開始の日が来た。僕たちは、1か月ぶりにこの世界にきた。前回、ログアウトしたFCハウスに二人はいた。当たり前だが「FCハウスもそのままだね。」と感想を言った。風景もそのままだ。新しいシステムに移行したので仕様的には性能が向上している。性能を確かめるようにいつものコンテンツに二人で参加した
久々に息子が帰ってきたので、彼女も料理に力を入れていた。僕もそれを手伝っていた。
父が料理を手伝う・・・昔からの見慣れた風景だ。父は母の家事の手伝いをよくやっていた。母はそれをチームプレイと言っていた。光士の眼には、今、「父は、何かやましいことがあって、それを隠すために家事に協力的な態度を見せているのでは」と見えていた。
いつもより豪華な夕食を前に僕たちは、食事を始めた。「光士、仕事の調子はどうだ?」
「まあまあだよ。新人研修ももうすぐ終わりで、本格的に仕事が始まるよ」
光士からいきなり、「父さん、最近ゲームとかやってるの」と聞かれた。
僕は、彼女と顔を見合わせてから、「いいや、やってないよ。なんで。」といった。今さら30年以上オンラインゲームやってますとは言いづらかった。夫婦二人で。
光士は、「なんとなくだよ。」と返した。父は、ゲームのことを母にも隠しているのかと確信した。浮気への疑念がますます大きくなった。
日曜日に光士はアパートに帰った。